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SmartSpice RadHard:放射線効果の回路シミュレーション

放射線試験で不合格になってからではなく、まだネットリストの段階で、回路が粒子入射や線量率パルスに耐えられるかを確認できます。

SmartSpice RadHardの機能

SmartSpice RadHardは、SmartSpiceに放射線効果の回路シミュレーションを追加します。1つの.RAD文で、過渡解析とDC解析にシングルイベント効果と線量率を導入できます。ネットリストはそのまま維持されます。放射線の物理は、追加のサブ回路ではなく、標準デバイスモデル自体にコンパイルして組み込まれます。そのため、アップセットは普段確認しているものと同じ波形に現れます。

主な機能

放射線解析

.RAD文を使用し、過渡解析またはDC解析で線量率やシングルイベント効果を指定します。この文で、デバイス、ノード、入射粒子の線エネルギー付与(LET)を指定します。同じ実行でシングルビットアップセットとマルチビットアップセットを解析できます。

モデル

線量率には修正版のWirthおよびRogersモデル、シングルイベントアップセットとマルチビットアップセットには修正版のMessengerモデルを使用します。いずれもお客様定義のモデルに置き換えられます。粒子入射で注入される電流パルスと、線量率パルスが生じさせる光電流の形状も設定できます。

ファウンドリとの互換性

バルクCMOS、SOI、バイポーラ、BiCMOSの各プロセスで、ファウンドリがすでに提供しているHSPICE、PSPICE、SmartSpiceのモデルを使用できます。RadHardは、アナログ、ミックスドシグナル、RF向けのSilvacoのPDKベース設計フローにも組み込まれています。

拡張

Verilog-Aオプションは、オープンなモデル開発環境とアナログのビヘイビアモデリング機能を提供します。標準モデルがまだ対応していない放射線効果を研究する場合も、カスタムモデルとシミュレータの仮定条件制御により、まずアイデアを試せます。

最適化

放射線耐性を目標に回路を最適化します。各耐性強化策が設計マージンに及ぼす負担を、達成すべきシステム仕様と照らし合わせて確認できます。

連携先

入力

SmartSpiceネットリストとファウンドリモデルを入力します。W素子のRLGC行列ファイル、Sパラメータモデルファイル、Verilog-AおよびAMSブロック、必要に応じたC/C++を含むHSPICEネットリストと、線量率に関する技術依存パラメータを用意します。TCADのデバイスレベルの結果はI-V曲線として入力します。Silvacoの22nm 6T SRAMのアップセット事例では、3D Victory Deviceシミュレーションからトランジスタモデルを取得しています。

SmartSpice:RadHardの基盤となるシミュレータで、同じネットリストとモデルを読み込みます

出力・連携

SmartViewとSilvacoの放射線解析フローに渡します。rawファイル、出力リスト、解析結果、測定データ、波形をSmartViewで解析します。これらはUnixとWindowsの間で変更せずに移行できます。RadHardはSilvacoの放射線解析ツールフローの1つの段階でもあります。このフローは、プロセスモデリングとデバイスシミュレーションから、回路解析、物理レイアウト、チップの寄生成分までをカバーします。放射線と信頼性のチェックは、すべてのレベルで物理に基づきます。

SmartView:波形の表示と解析

用途

耐放射線回路設計

放射線環境でも動作を維持する必要がある回路を、部品を試験ビームにさらす前に、ファウンドリのモデルで確認します。

シングルイベントアップセットとマルチビットアップセットの解析

SRAMセル、フリップフロップ、ラッチへの粒子入射を、1ビットの反転から複数ビットの同時反転まで解析します。

線量率解析

線量率パルスによる光電流を、回路全体で同時に解析します。Silvacoは、オクタルバッファ/ドライバの線量率応答シミュレーションを実験データと比較して検証しています。

放射線耐性のトレードオフ検討

耐性強化の選択肢を並べて比較し、十分なマージンを確保して仕様を満たすものを選択します。

実績とリソース

お客様事例

2018年8月

SmartSpice RadHard製品概要

数値を示した適用例:トータルドーズ照射後にLET 10および20で粒子を入射させたSiGe Dフリップフロップ、LET 0.5 MeV-cm²/mgでアップセットが発生する22nm Victory Deviceモデルの6T SRAMセル、180、130、65nmで広がるシングルイベント過渡応答、および実験の線量率データと比較したオクタルバッファ/ドライバのシミュレーション。

製品概要をダウンロード

SmartSpice RadHardのドキュメント · SPICEシミュレーションの発表論文 · SPICEシミュレーションのホワイトペーパー

耐性強化が必要な回路で実行

セルまたはブロックと、耐えるべき粒子入射または線量率の条件を選択してください。お客様のファウンドリモデルで
解析をご覧いただけます。最初に確認するアップセットは、試験報告書ではなく波形上に現れます。

放射線効果シミュレーションに関する質問

放射線効果の回路シミュレーションとは何ですか?

放射線効果の回路シミュレーションは、放射線が到達した際の回路の動作を示します。単一の粒子入射が1つのノードに電荷を残す場合や、線量率パルスが回路全体に同時に光電流を発生させる場合があります。SmartSpice RadHardは、ファウンドリのデバイスモデルを用いたSmartSpiceシミュレーション内で両方を実行し、アップセットは波形に直接現れます。

シングルイベント効果は、1つの粒子が1か所に入射することから始まります。残された電荷はメモリセルやラッチを反転させ、マルチビットアップセットでは複数を同時に反転させることがあります。線量率では、電離放射線が1つのパルスとして回路全体に到達し、すべての接合に光電流を発生させます。SmartSpice RadHardは両方をモデル化します。

いいえ。放射線の挙動は標準デバイスモデルを拡張したコンパイル版に組み込まれるため、サブ回路としてネットリストに追加するものはありません。1つの.RAD文を挿入し、既存のネットリストで過渡解析またはDC解析を実行します。すべてのデバイスと接続は元のままです。

2つのモデルファミリーを提供します。修正版のWirthおよびRogersモデルが線量率に、修正版のMessengerモデルがシングルイベントアップセットとマルチビットアップセットに対応します。独自の放射線応答をすでにキャラクタライズしている場合は、いずれのファミリーもお客様定義のモデルに置き換えてシミュレーションできます。

はい。線量率とシングルイベントアップセットの両方でお客様定義のモデルを使用でき、粒子入射の電流パルスや線量率による光電流の形状も設定できます。ビヘイビアモデルについては、Verilog-Aオプションが、内蔵の放射線モデルに加えてシミュレータ内にオープンなモデル開発環境を提供します。

HSPICE、PSPICE、SmartSpiceの3つに対応し、バルクCMOS、SOI、バイポーラ、BiCMOSプロセス向けにファウンドリが提供するモデルを使用できます。放射線の物理をモデルの置き換えではなく追加として組み込むため、耐性を強化した設計も、他のSmartSpiceフローと同じモデルセットで実行できます。

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