マルチスケール・シミュレーション・フローにより有機ELの製作時間、コストを削減
配信開始日: 2020年4月3日
ドリフト拡散シミュレーションは、多層有機LEDデバイスの研究に幅広く適用されますが、その一方で微視的手法は、デバイス規模にそのまま変換することのできない単一分子特性の計算に限定されることがよくあります。本ウェビナーでは、このギャップを埋めて、微視的な分子特性がデバイス性能に与える影響の解析を可能とする、微視的シミュレーションからTCADシミュレーションまでの自動インタフェース・フローをご紹介します。微視的シミュレーションは、(追加パラメータを要しない) 第一原理から算出される状態密度 (DOS) やキャリア移動度など、TCADモデルの入力パラメータに適用されます。これにより、分子材料のモデリングを回路設計に組み込むことが可能となります。重要なのは、1つの自動フローで、デバイス設計空間だけでなく材料設計空間も探索可能になることです。
内容:
- OLED材料およびデバイスの研究開発を補助するマルチスケール・シミュレーションの適用
- OLED材料およびデバイス特性のマルチスケール・シミュレーションでキーとなる課題を特定
- マルチスケール・シミュレーションを使用してデバイス性能における微視的なボトルネックを解析
- 微視的特性およびプロセスがデバイス性能に与える影響を解析
- 目標とするOLED材料設計に向けて、構造と機能の相関関係を確立するためにマルチスケール・シミュレーションを使用
- SimStack Workflow Platformを使用して、リモート・マシン上のマルチパッケージ・シミュレーション・ワークフローを設計、実行、管理
- 第一原理により、純粋もしくは混合された有機層の状態密度 (DOS) および電荷キャリア移動度を計算
- 微視的シミュレーションをTCADに接続
プレゼンタ
Ahmed Nejim博士は、1990年にイオン-固体相互作用の研究で博士号を取得しています。材料科学、半導体物理学、マイクロエレクトロニクス設計を17年間研究しており、イオン注入や半導体プロセスにおける幅広い経験があります。講演、指導教育、ファシリティ・マネジメントの経験もあります。技術的プロジェクト・マネジメントおよび欧州の多国間プロジェクトにも10年間従事してきました。国内の産業界および国内外の学術界と交流する英国国営研究機関のリエゾン・リサーチ・フェローです。2001年からシルバコに勤務し、TCADソフトウェアのユーザ・サポートや共同プロジェクト開発に従事しています。Ahmedは、シルバコ・ヨーロッパでR&D Project Managerを務めています。
Tobias Neumann博士は、ナノスケール・システムの構造および電気特性のシミュレーションに重点的に取り組み、カールスルーエ工科大学で物理学の学位と博士号を取得しています。Tobias Neumann博士は、2016年からNanomatchのCEOとして会社の発展を推進しています。
[日本時間]
開催日: 2020年4月3日
配信: オンライン
開催時間: 2:00am-3:00am JST
言語: 英語
対象
OLED向け材料およびデバイスの設計空間を探索するシミュレーション・ツールを検討しているプロセスおよびデバイス設計エンジニア、R&Dマネージャ