酸化物半導体TFTのデバイスシミュレーション: デバイスモデリングと自己発熱効果
配信開始日: 2019年5月23日
酸化物半導体は、その高い移動度、広いバンドギャップ、低温形成という特長を有することから, TFT(Thin-Film Transistor)のチャネルとして期待されている材料です。現在、酸化物半導体TFTは、フラットパネルディスプレイに採用されているだけでなく、センサーや太陽電池、メモリへの応用も検討されています。酸化物半導体TFTを用いた電子デバイスを開発する場合、酸化物半導体の材料特性やデバイスの構造が酸化物半導体TFTの電気的特性に与える影響を知る必要があります。デバイスシミュレーションは、それに最も適したツールの1つです。
本ウェビナーでは、シルバコのシミュレータを用いた酸化物半導体TFTのデバイスシミュレーションを紹介します。酸化物半導体特有のキャリア電子輸送と電子状態は、移動度モデルとDOS (density of subgap states) 分布に反映されます。これらのモデルパラメータ値を決定する手法を提案するとともに、その結果を適用したデバイスシミュレーションが酸化物半導体TFTの電気的特性を広い温度範囲において再現できることを示します。さらに、自己発熱効果を含む酸化物半導体TFTのチャネル長依存性について議論します。
概要:
- 酸化物半導体TFTのデバイスモデリング
- 移動度モデルとDOS分布
- モデルパラメータの抽出
- IGZO TFTの温度依存性
- 酸化物半導体TFTチャネル長依存性
- IGZO TFTのチャネル長依存
- 自己発熱効果を考慮したデバイスシミュレーション
プレゼンタ
安部勝美は、シルバコ・ジャパンのTCADアプリケーションエンジニアです。シルバコ・ジャパンに2016年に入社して以降、TFTやLED、フォトダイオード等の半導体デバイスのTCADアプリケーションのサポートを担当しています。入社以前は、メーカーや研究機関において、半導体デバイス、特にTFTに関するエンジニア及び研究者として活動しており、15年以上の経験を有しています。また、2013年に東京工業大学にて工学博士号を取得しています。
[日本時間]
開催日: 2019年5月22日
配信: オンライン
開催時間: 14:00-15:00 JST
言語: 日本語
対象:
酸化物半導体TFT、及び、それを用いた電子デバイスの研究開発を行っている研究者、エンジニア