シルバコ、HiSIMコンソーシアムが開発したパワーデバイス向けSPICEモデル、HiSIM_IGBT等のライセンス提供を開始

横浜発 – 2019年9月13日 – 株式会社シルバコ・ジャパン(以下、シルバコ)は、HiSIMコンソーシアムで開発されたパワーデバイス向けSPICEモデル、HiSIM_IGBT、HiSIM_FWD、HiSIM_UMOS、HiSIM_SJMOSのリリースに合わせて、これらSPICEモデルのライセンス提供を開始することを発表しました。

HiSIMコンソーシアムは、広島大学HiSIM研究センターと協力企業によって、パワーデバイス向けHiSIMモデルの開発、普及促進を目的として2012年に設立されました。今回その活動の成果として、以下に示す4つのSPICEモデルをリリースします。

  • HiSIM_IGBT:IGBT (Insulated-Gate Bipolar Transistor)用モデル
  • HiSIM_FWD:FWD (Free Wheeling Diode)用モデル
  • HiSIM_UMOS:UMOS (Trench-Gate MOSFET)用モデル
  • HiSIM_SJMOS:SJMOS (Super Junction MOSFET)用モデル

これらのモデルは既存モデルでは表現することの難しい特性、特にパワーデバイスで必要不可欠な動特性に重点をおいて開発されています。これらのモデルを利用することによりパワーデバイスの回路設計におけるシミュレーション精度が格段に向上することが期待されています。

シルバコは、HiSIMコンソーシアムに設立当初から参画し、これらモデルをいち早くシルバコの回路シミュレータSmartSpiceへ実装することで、コンソーシアムメンバーがHiSIMモデルを評価・検討する環境を整えてきました。
HiSIM_IGBTを始めとするこれらのSPICEモデルは、HiSIMコンソーシアムがその権利を有しており、 シルバコはSmartSpiceを利用されるお客様に対してHiSIMコンソーシアムに代わってライセンスの提供を行います。

広島大学HiSIM研究センターの准教授であるドンディー・ナバロ氏は、次のように述べています。「HiSIMコンソーシアムは、パワーデバイス向けの4つのモデルの開発を協力企業と共に2012年から進めて参りました。このたび、一連の開発が実を結び、これらのモデルが今後、広くご利用頂けるようになることを嬉しく思います。今後も継続的にモデルの改良を進め、産業界の発展に寄与して参ります。」

シルバコのエンジニアリングマネージャである桑垣 武司は、次のように述べています。「シルバコとHiSIM研究センターは10年以上の長きに亘り、表面ポテンシャル・ベースのHiSIMモデル・ファミリーの開発において密接に協力しあってきました。今回、HiSIMコンソーシアムから新たなパワーデバイス向けのHiSIMモデルがリリースされることは、省エネルギー、創エネルギーを目指すエレクトロニクス業界にとって大きな成果です。シルバコを通じてこの新しいテクノロジを多くのお客様にご提供できることを楽しみにしています。」

概要:株式会社シルバコ・ジャパン

株式会社シルバコ・ジャパンは、1989年に現在のSilvaco, Inc.の日本支社として設立、1995年に日本法人として登記されました。シルバコ・ジャパンは、日本のTCADおよびEDAソフトウェア業界におけるトップ・カンパニーを目指し、技術サポートと営業の強化、研究開発環境の拡充に全力をあげています。本社を横浜ランドマークタワーに置き、京都オフィスとともに充実したサービスを展開しています。

本件に関してのお問い合わせ:
jppress@silvaco.com