Xena IPマネジメント
Xena®は、半導体IPのビジネス面と技術面の双方を管理するために必要な機能を全て備えるソフトウェア・プラットフォームです。
Xenaは、IP企業に対しては、自社のIP製品を提供、サポートするために完全なオペレーション・プラットフォームを提供し、半導体企業に対しては、自社製IPとサプライヤから購入したIPの両方を管理、追跡、制御するためのエンタープライズ・レベルのプラットフォームを提供します。
複雑な半導体IPの管理
IP管理者にとっては、言うまでもなく、IPビジネスは複雑かつ厄介です。ここでは、すべての半導体企業が社内外のIPを扱う際に直面する課題を紹介します。
Xenaは、これら問題のすべてを管理し、ビジネスとともに進化させることで、新たに発生する複雑な問題に対応します。
主な機能と利点
企業向けIPカタログ
多くの企業は、社内で使用可能なIPをリストアップする「IPイエローページ」、または同様のプライベート・ウェブサイトを採用しています。
Xenaはこれを全く新しいレベルに引き上げ、IP再利用の一部であるメタデータの多くのタイプとカタログ機能を完全に統合しています。XenaのIPカタログ機能は以下の通りです。
- 利用可能なIPの簡潔または詳細な情報が記載がされたサマリービュー。
- 全文検索、またはユーザ定義のカテゴリー(デジタル、アナログ、ソフトウェアなど)、ユーザ定義の属性(完成度、シリコン・プロセスなど)による検索。
- 各IPタイトルに付属資料(データシート、コンプライアンス・レポートなど)を添付できる機能。これによりユーザは必要な情報すべてを一か所にまとめ、アクセス可能。
- 「パスポート」と呼ばれる概念を用いて、ユーザごとに特定のコンテンツの表示を制限可能。
リリース管理
IPのリリースを管理することは重要です。どのバージョンのIPがチップに使用されているかを知るために、IPを保守する必要があります。
Xenaは、GIT、Subversion、ClearCaseなどの設計データ管理(DM: Data Management)ソフトウェアの代わりではなく、ユーザが選択したDMシステムと連携して使用することで、以下が可能となります。
- 設計者がIPの知るべき正確なバージョンをDMシステムから取得し、ロック
- ユーザがIPにアクセスできる場所をXenaの内外に関わらず任意の場所(DMシステム自体を含む)に指定
- 既知の問題点やリリースノートなど、ユーザに見て欲しい情報の追加
- IPのステータスがユーザに明確になるように「開発中」、「リリース済み」、「廃止」など、IPの「状態」を指定
- 新しいIPが利用可能になった際に、影響を受けるユーザに自動的に通知
アクセス制御
Xenaは、誰がIPにアクセスできるか、IPの使用がどの契約に関連しているか、IPの使用がどのデバイスに許可されているかを正確に制御するライセンス・モデルを提供します。アクセスされるIPには、膨大な量のメタデータが付随れています。
- 特定のIPに関連してサポート・システムのダウンロードやアクセスができるユーザのリスト
- メンテナンス、サポート、保証の期限切れに関するアラートとレポートを管理者が受け取る機能によるメンテナンス、サポート期間の可視化
- ダウンロード履歴を追跡し、どのユーザがいつIPにアクセスしたかを確認する機能
契約
Xenaは、IP契約を追跡するための包括的なモデルを提供し、IPライセンスに関するすべての関連情報を一箇所に集め、Xenaデータ・モデルに関連付けることを可能にします。以下は、Xenaがデフォルトで情報を保管できる機能の一部です。
- 利用回数や無制限利用の契約に対するサブスクリプション・タイプや永久ライセンスでのアクセス期間
- メンテナンス、サポート、保証期間
- 特定の国や地域での使用を禁止するなどの使用制限
- 支払条件
- IP契約での支払条件となるマイルストーンの管理
サポート
Xenaは、ユーザを容易に支援できる充実したサポート・インフラを提供します。サポート・システムの主な機能は、以下のとおりです。
- ユーザがライセンス(およびアクティブなサポート契約)を持っているIPに対してチケットを発行することができ、それぞれの問題にタイプ(バグ、質問、サポート)と重要度(高、中、低)を割り当てることができます。
- 社内の特定の専門家を特定の製品に割り当て、ライセンスで区分けされるグループに対してサポート義務を割り当てることができます。例えば、顧客がアジアにいる場合、そのIP製品について、アジアにいるチームの適切な担当者をその顧客のサポートに割り当てることができます。
- サポート・チームについては、個人的なコメントを記録し、サポートの取り組みを記録することで、費やした取り組み内容を記録することができます。
- 顧客に対して重要なお知らせを全企業、企業別、ライセンス別、製品別などに分けて送ることができます。
- テスト・ケースやスクリーンショットなどのファイルを暗号化することなく、安全に共有することができます。
- ユーザがIPパッケージをダウンロードしたり、チケットを作成したとき、ファイルを共有したときなどのユーザ・アクティビティをモニタリングできます。
- 特定のサポート案件の全履歴をトラックできます。
デバイス
Xenaは、ライセンスされたIPを含むデバイスに関する情報を保存するための包括的なモデルも提供しています。すべてのXenaの機能と同様に、デバイス・モデルの要素は、Xenaの他の要素に渡され、IP利用に関連するデータを含め完全に統合されたシステムを提供します。含まれるデバイス情報はXenaの大部分と同様にカスタマイズ可能ですが、次のような種類の情報はすぐに利用できます。
- デバイスの名前、社内独自の名称、プロセス、ファウンドリ、ノード、その他高いレベルでデバイスを説明する基本情報
- デバイスに含まれるIP
- デバイスに関連づけられている契約
- プロジェクト開始、テープアウト、EOLなど、プロジェクトに関連するマイルストーン
これらのマイルストーンは、プロジェクト・マネージャがデバイスのマイルストーンを完了とマークしたときに、契約上の支払いを行うための承認として機能するように、契約で指定されたマイルストーンと連動させると便利です。
レポートとチャート
Xenaは多くのデータを保持できます。ユーザが必要な情報を素早く得るためには、特定のデータに簡単にアクセスできる必要があります。Xenaは様々なレポートを作成することができ、顧客から要望のあった新しいレポートを常に実装しています。現在利用可能なレポートは以下の通りです。
- サポート
- チケット
- デバイス
- ライセンス
- 財務
- 製品
- ユーザ
- 契約
- マイルストーン
これらのレポートは、それぞれカスタム・フィルターを使用して、探している情報を正確に提供することができます。また、レポートの設定情報を保存しておけば、次回以降も簡単にレポートを再作成することができます。
フィンガープリントと「DNA」分析
最新のXenaは、チップ・デザインのデータベースを解析して、存在するIPを検出し、必要に応じて是正措置を行うことができる機能を提供します。